国宝 本殿:御祭神 一之御殿 八幡大神、二之御殿 比売大神、三之御殿 神宮皇后
宇佐神宮の建築様式は八幡造(はちまんづくり)とよばれています。この八幡造は、二棟の切妻造平入の建物が前後に接続した形で、両殿の間に一間の相の間(馬道)がつき、その上の両軒に接するところに大きな金の雨樋(あまどい)が渡されています。桧皮葺(ひはだぶき)で白壁朱漆塗柱の華麗な建物が、横一列に並んでいます。奥殿を「内院」・前殿を「外院」といいます。内院には御帳台があり、外院には御椅子が置かれ、いずれも御神座となっています。御帳台は神様の夜のご座所であり、椅子は昼のご座所と考えられています。神様が昼は前殿、夜は奥殿に移動することが八幡造の特徴です。また、八幡造のもととなったのは、二之御殿の脇殿・北辰神社の建物ではないかといわれています。一之御殿が神亀2年(725)、二之御殿が天平5年(733)、三之御殿が弘仁14年(823) にそれぞれ建てられました。
下宮 (御炊宮)
嵯峨天皇の弘仁年間(810年代)勅願によって創建され、上宮の御分神をご鎮祭になったことがきっかけで、八幡大神様・比売大神様・神功皇后様は上下御両宮のご鎮座となりました。
「下宮参らにゃ片参り」と云われる所以です。下宮の八幡大神は、御饌(みけ)を司るとともに、農業や一般産業の発展、充実をお守りになるご神威を発揮されます。古くから日常の祭祀には、とくに国民一般の祈願や報賽(ほうさい)が行われてきました。
御霊水
亀山の麓、菱形池のほとり、三つの霊泉からなるこの御霊水は、上宮御本殿の真裏(北側)に位置し、往古、常に清水が湧き出で絶えることのない霊泉として知られています。境内に建立されていた弥勒寺の僧、神吽が、鎌倉時代後半に纏めた『八幡宇佐宮御託宣集』には、欽明天皇三十二年(571)辛卯、八幡大明神、筑紫に顕れたまふ。豊前国宇佐郡薜峯菱形池の間に、鍛冶の翁有り。首甚だ奇異なり。これに因って大神比義、穀を絶つこと三年、籠居精進して、即ち幣帛を捧げて祈って言く。「若し汝神ならば、我が前に顕るべし」と。即ち三歳の小児と顕れ、竹葉に立ちて宣く。「我は是れ日本の人皇第十六代誉田天皇なり。我が名は、護国霊験威力神通大自在王菩薩なり。国々所々に、跡を神道に垂れ、初て顕るのみ。」と記され、八幡大神がこの御霊水の辺りに初めてご顕現になったと伝えています。
国指定重要文化財 摂社 若宮神社
天長元年(824)同7年、ご神託があって、仁壽2年(852)に造営使を派遣して造営創祀されました。応神天皇の若宮であられる大鷦鷯命(仁徳天皇)と皇子をお祀りしています。
除災難・厄難の神様として有名です。
県指定有形文化財 呉橋
呉橋は西参道にある屋根がついた神橋です。
昔、呉の国の人が掛けたともいわれ、この名があります。鎌倉時代より以前からある橋です。上記の歌は後伏見天皇正安3年(1301)の勅使、和気篤成朝臣のものです。
県指定有形文化財 南中楼門(勅使門)
神宮内郭の南正門。勅使門で通常は開かずの門です。入母屋造桧皮葺楼門、正面5.34m、側面3.17m、背は10.6m。高良大明神、阿蘇大明神の二神を御門の神としてお祀りしています。
県指定有形文化財 末社 北辰神社
神宮の上宮内、第一殿の西北に南面して祀られる小社で、比売大神の脇殿といわれ、本宮の地主神と伝えられる造化三神を祀っています。上宮西中門の中に鎮座しています。社殿は八幡造です。
県指定有形文化財 西大門
西大門は文禄のころ(1592~)改築されたといわれ、以来この桃山風の華麗な構造となっています。屋根は切妻及び向唐破風造りで桧皮葺、内部はとくに極彩色が多用されています。国宝の本殿、勅使門などと共に宇佐神宮の景観を象徴する建物です。
県指定有形文化財 宇佐鳥居
西大門前のこの木造鳥居は宇佐鳥居と称し大鳥居をはじめ他の鳥居はすべてこれと同じ形式のものです。 この鳥居は宇佐古来の形式をもつ鳥居として有名で、額束はなく、台輪を柱上に置いています。宇佐の鳥居の規格となるものです。
県指定有形文化財 高倉
祭器具等を納める高倉の板倉です。寄棟造り桧皮葺。下は円柱で正面二間(4.84m)、側面二間(3.95m)、柱間は黒塗りの板壁で、引込み戸を設けています。前面のみ持送りで縁を設け、擬宝珠高欄を備えています。床上が倉の本体です。
当宮関係の国指定文化財、県指定文化財等数百点の文化財を収蔵、展示公開しています。深遠な宇佐の歴史と文化に触れることの出来る八幡文化の殿堂です。 詳細はこちら>>
上宮、祈祷殿の階下にて宇佐神宮にまつわる伝承を展示しております。
9時~16時開館。年中無休。
入館料は大人(高校生以上)100円、子供(中学生以下)50円です。
日本三沢の池に数えられる、宝物館前の『初沢の池』に咲く古代蓮が最も美しく咲くのは7月から8月。この蓮は、東大阪市日下町の旧家井上正治の家に伝わっていたものを1973年に移植したものです。
手水舎前の参道から上宮へ向かう階段付近に群生する木々は、イチイガシと楠を主体とした自然のままの常緑広葉樹林で、国の天然記念物に指定されています。表参道の並木もイチイガシです。
6時~18時
※祈祷の受付は9時~16時