当神宮では、来る令和7年に八幡大神が本殿に御鎮座され1300年を迎え、秋季には畏き辺りより十年毎の勅使ご差遣の臨時奉幣祭(勅祭)が斎行されます。
この慶事を迎えるにあたり、今春よりぶどうの育成から醸造・貯蔵など、2年数か月をかけ特別に宇佐神宮の限定ワインを生産することとなりました。
この期間中は、ぶどうの木の芽吹き、収穫、仕込みなどの節目節目に祭典を斎行し、八幡さまの御神威を戴きながら完成まで執り進めて参りたく存じます。
今回ワイン醸造に使用するぶどうは、宇佐市で自生しているエビヅルという野生ぶどうの一種と既存品種(シャルドネ、メルロー等)を交配させたぶどうです。
このエビヅルの交配品種改良には、安心院葡萄酒工房と大分県農林水産研究指導センターが、約10年もの長い年月をかけて取り組み、大分発のワイン醸造用ぶどう品種として登録も進んでいるぶどうです。
- 安心院葡萄酒工房で栽培されるブドウ
当神宮の摂社大尾神社が鎮座する大尾山には、野生のぶどうの一種エビヅルが多く自生しています。
この大尾神社は和気清麻呂公が神護景雲3年(769年)に、皇統護持のご託宣(宇佐八幡宮神託事件)を授けられたことで知られる、八幡大神さまゆかりの聖地であります。